鉱物砂のメリットとデメリット
鉱物砂のメリットとデメリット
このウェブサイトをご覧になっているということは、鉱物砂にご興味がある方も多いかと思います。
多くの猫ちゃんが数ある猫砂の中でも本能的に好むのは、鉱物砂と言われることが多いですが、もちろんデメリットもあります。
今回は、鉱物砂のメリットとデメリットについてそれぞれ確認していきましょう。
それらの特徴が自分の子に合うかどうかをしっかりと考えた上で、おうちの子にぴったりの猫砂を選択していただけると幸いです!
鉱物砂のメリット
鉱物砂の1番のメリットは、猫たちによる高い支持率です。
鉱物砂の掘ったときの感触や高い消臭力、固まりやすさが、猫の好みに合っているようです。
実際、2日に1.5回ぐらいしか排尿しないと困っていた猫の患者さんがいましたが、システムトイレから鉱物砂に変えたところ、毎日2回排尿するようになったというケースもありました。
私たちも出先で汚い公衆トイレしかない場合は、本当にどうしても漏れそうなときは利用するけれど、軽い尿意であれば家まで我慢しよう…となりますよね?
出先のトイレが汚ないだけなら我慢できますが、自宅のトイレの居心地が悪い場合はどうでしょう。
少し考えただけで、ストレスが溜まります…^^;
そのため、おうちのトイレに少なからず不満を持っている猫ちゃんに対しては、鉱物砂を試してみることをお勧めしています。
病的ではない範囲で排尿回数が増えた場合は、「鉱物砂が気に入ったよ!」というサインかもしれません。
鉱物砂のデメリット
鉱物砂はこのように、猫から高い支持を受けていますが、もちろんデメリットも存在します。
製品によって、粉塵が立ちやすいなどの問題点がありますが、私の考える鉱物砂の最大のデメリットは「採尿が困難であること」です。
「うちの子はあまり膀胱炎にならないから、尿検査はやったことがないし、必要もない。」と思われる方もいるかもしれませんが、尿検査は実はとても大切です。
糖尿病の有無を確認したり、血液検査よりももっと早い段階で腎機能の低下を検出することができます。
尿検査は、少し時間が経った尿だと正確な評価を行えない場合があるので、できるだけ新鮮な尿を持参していただく必要があるのですが、そもそも「おしっこを採る」という部分で手こずってしまう方が多いようです。
システムトイレにおける採尿法は、ペットシーツを抜いたトレイに溜まった尿を採取するだけなので簡単です。
一方、鉱物砂をはじめとする固まる砂を使用している場合は、これがなかなか難しい。
トイレをしようとしたその瞬間にお尻の下にビニール袋などの撥水のものをかましたり、トイレをしそうな部分の周辺の砂だけあらかじめ固まらない砂に変えておいたり…
そもそも鉱物砂以外ではしたくない!というタイプの猫だと、神経質な子が多いので、排尿の瞬間に邪魔をされたり、トイレの環境を一時的にでも変えられることを好みません。
私自身も、さまざまな患者さんのご相談にも乗っていますが、固まる砂タイプの方に採尿のアドバイスをする際は、上記のことを説明した後、辛抱強く頑張ってみてください><としか言えないのがとても心苦しいところではあります。
(もちろん、尿検査が必須な状況では、カテーテルを入れたり、膀胱穿刺を行うことで採尿することができます!)
そのため、私の考えですが、どんな砂でも気にすることなくトイレができて、尿検査を定期的に行いたい/行う必要のある猫ちゃんには、固まらない砂を使用したシステムトイレが良いのではないかと思います。
しかし、実は飼い主の人にはまだ言っていないけれど、今のトイレには少し不満があって、鉱物砂だったら、もっとトイレに行く気になるのになぁと思っている猫ちゃんの場合は、トイレを我慢すること自体がさまざまなトラブルの元凶にもなってくるので、採尿がいくらしづらくても鉱物砂などの好みの砂に切り替えていただくのが良いでしょう。
私たち飼い主がトイレの砂を変えない限り、愛猫の本音(本当の好みの砂)を見つけてあげることはできないので、いくつかの砂を用意してみて、どれを一番使用するのかを、実験して確認していただくことをお勧めします。
繊細な猫ちゃんにとっては、たかが砂、されど砂!ぜひ我が子にピッタリの猫砂を見つけてあげてください!