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猫を落ち着かせる仕草3

猫を落ち着かせる仕草3

猫を落ち着かせる仕草3

 

昔は「猫」といえば、あまり人に懐かない自由人で、ちょっかいを出すとシャーシャー言われる、というイメージが強かったかと思います。

 

最近の猫は、野良猫も含めてわりとマイルドになってきているような気はしますが、多くの子が緊張してしまう動物病院の診察室においては、普段は優しい子もワイルドキャットと化すことも…

 

怖がっている子に威圧感を与えると、さらに怯えて、攻撃もしくは逃走されてしまいかねません。

 

攻撃されてこちらが負傷するだけならまだしも、猫の逃走劇は本当に大変なので、なんとしても避けたい…

 

そこで!これらの事故を防ぐために、ビビリの猫ちゃんの診察時に、気持ちを逆撫でしないよう気をつけている点を3つご紹介します!

 

1 ゆっくりとしたまばたき

 

猫がゆっくりとしたまばたきを、愛情表現のひとつ、あるいは友好的なコミュニケーション方法のひとつとして利用していることは、猫好きの皆さんなら誰しもが実感していることだと思いますが、この事実はサセックス大学とポーツマス大学の共同研究によって実際に証明されたそうです。(Scientific Reports, 05 Oct 2020, The role of cat eye narrowing movements in cat–human communication)

 

診察のときは、つい全身をくまなくチェックする為に、目を見開いて真剣な顔(怖い顔)をしてしまいがちなので、ファーストコンタクトは、まばたきをゆっくりとして、少しでも安心してもらえるように心がけています。

 

2 高い声・優しい声

猫は高い声が好きというのはよく聞きますよね。

実は猫の好きな周波数は、8000ヘルツなんだそうです。(小鳥のさえずりぐらい)

人間の声はせいぜい100〜1000ヘルツ程度なので、女性の高い声が猫にとって最高に心地よい音かというとそうではないかもしれませんが、子猫の鳴き声の周波数も1000ヘルツ程度の場合もあるので、やはり高めの声の方が脅威を抱きにくいようです。

あるいは、優しく声をかけようとすると自然と高めな声になっていることが多いので、猫はその優しさを感じ取っているのかもしれません。

 

怖がりな猫ちゃんには、高めな声でゆっくりと話しかけるようにしてみてください!

 

 

3 動作はゆっくり・においをかがす

すでにお気づきの通り、びびり猫には、まばたきや話し声だけでなく、全ての動きをゆっくりとしてあげることが効果的です。

そして、自分の手や物体の匂いを嗅がせて、私たち自身やその物体が危険ではないことを示してあげることも有効です。

 

私も診察時に胸の音を聞く前には、聴診器をまず匂ってもらってから、胸に当てるようにしています。

 

いかがでしょうか?

ちょっとシャイな猫や野良猫たちと仲良くなりたい方は、ぜひ試してみてくださいね!